業務用の化粧品、医薬品・サプリメントのボトル・容器の製造・販売の株式会社宮本

STAFF BLOGスタッフブログ

HOMEスタッフブログ光電管マークとは?チューブに付いている印について解説

デザイン

2025.12.26

光電管マークとは?チューブに付いている印について解説

化粧品のチューブの裏面をよく見ると、
謎の黒い四角や線、小さなマークが印刷されていることがあります。

「何のためにあるの?」 「デザイン的に必要?」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

そんな方のために、この記事では、光電管マーク(こうでんかんマーク)について、 初心者にもわかりやすく解説します。


光電管マークの役割

光電管マークとは、機械が製品を正しく認識するために使われる目印です。
主に、製造・充填工程で使用されています。

光電管マークは、製造ラインにある光電センサー(光電管)によって読み取られます。

次に、具体的な役割についてご紹介します。


① 印刷位置・向きの検知


容器の向きを正しく認識し、
ロゴや成分表示がズレない位置に印刷するために使われます。

② 充填・シール位置の制御


チューブの中身を入れる位置や、
キャップ・シールをするタイミングを正確に合わせるための目印になります。

③ カット・折り位置の検知


フィルムやラベルの場合、
どこでカット・折りを行うかを機械が判断するために必要とされます。



なぜ黒や暗い色が多いの?


光電管マークの多くは、黒や濃いグレーなど、コントラストが強い色で印刷されています。

光電管マークは、センサーが確実に読み取れる色である必要があるため、
白地に黒(または黒地に白)など、コントラストがはっきりした配色が選ばれます。

また、デザイン上目立たないよう、背面や下部などに配置されることがほとんどです。


光電管マークは消してもいい?


容器のデザインの際、光電管マークを「デザインの邪魔になるから消したい」と思うこともあるかもしれません。

結論から言うと、勝手に消すのはNGです。

理由は以下の通りです。

・製造ラインが正常に動かなくなる
・印刷ズレや位置ズレが発生する
・充填・シール不良の原因になる

特に量産時は、光電管マークがないと製造自体ができないケースもあります。

チューブのデザイン時は、光電管マークがある前提で制作することが重要です。


デザイン時に注意すべきポイント

チューブのデザインを制作する際は、光電管マークについて、
位置・色・形状に指定があるかを必ず確認しましょう。

多くの場合、工場や印刷会社と相談せずに変更するのは危険です。

デザインについて気になる点がある場合は、必ず事前にお問い合わせください。

入稿作成ガイドはこちら


よくある質問(FAQ)


Q. 光電管マークは法律で決まっている?

→ いいえ。
法律ではなく、製造工程上の技術的な理由で必要なマークです。

Q. 消費者向けの意味はある?
→ ありません。
あくまで機械用のマークで、品質表示や注意喚起ではありません。

Q. 見た目を目立たなくできる?
→ 色やデザインによっては可能な場合もあります。
その場合、必ず事前に担当者へ問い合わせましょう。


まとめ|光電管マークは「製造を支える縁の下の力持ち」


光電管マークは、一見すると意図が分かりにくいマークですが、
実は製品を正しく作るために欠かせない重要な存在です。

チューブやパッケージに「謎の黒いマーク」を見つけたら、
それは製造現場を支えるサインだと思ってください。


チューブ容器に関するお問い合わせはこちら



【✒スタッフのあとがき✒】

今日も一日お疲れ様です。デザイン管理の原です。

何気なく目にするチューブのマーク。意味を知った時は驚きました。

昔は「中身の成分によって光電管マークの色が違う」という説が まことしやかに流れていたそうですが……これは嘘です!

多くの場合、コントラストを意識して濃い色にするか、 他の印刷色と合わせてデザインされていることがほとんどです。
成分とは関係ありませんので、ご安心くださいね。


pagetop