2026.06.18
シルクスクリーン印刷とは?化粧品容器で使われる特徴やメリットを解説

化粧品ボトルやクリーム容器には、ロゴや商品名などが直接印刷されているものがあります。
その際によく使われる加工方法のひとつが「シルクスクリーン印刷(シルク印刷)」です。
本記事では、シルクスクリーン印刷とは何かという基本から、化粧品容器でよく使われる理由、注意点までわかりやすく解説します。
シルクスクリーン印刷とは?
シルクスクリーン印刷とは、版(はん)を通してインクを押し出し、容器へ直接印刷する方法です。
一般的には「シルク印刷」と呼ばれることもあります。
化粧品容器では非常にポピュラーな加飾方法で、ボトルやジャー容器、チューブ容器など幅広い製品に採用されています。
やや凹凸感のある仕上がりになるため、高級感を演出しやすいのが特徴です。
シルクスクリーン印刷の仕組み
シルクスクリーン印刷では、まずデザインデータをもとに専用の版を作成します。
その後、実際の印刷工程では、
- 容器を固定する
- 版の上にインクをのせる
- スキージ(ヘラ)でインクを押し出す
- 必要な部分だけを容器に転写する
という流れで印刷が行われます。
インク膜を比較的厚く乗せられるため、発色が良く、ロゴや文字がはっきり見えやすいのが特徴です。
また、円筒形ボトルなどの曲面にも印刷しやすいため、化粧品容器との相性が良い印刷方法として広く使われています。
シルクスクリーンの構造
シルク印刷で使われる版は、一般的にアルミまたは木製の枠にメッシュ(細かな網)を張った構造になっています。
「シルクスクリーン」という名前ですが、現在は実際のシルク(絹)ではなく、
ポリエステルやナイロン製のメッシュが主流です。
この網目の細かさは「メッシュ数」で表され、数字が大きいほど細かなデザイン表現に向いています。
たとえば、
- 太めのロゴ → 粗めのメッシュ
- 小さな文字や細線 → 細かいメッシュ
というように、デザインに合わせて使い分けられています。
インクが通る仕組み
版のメッシュ部分には、インクを通す部分と通さない部分が作られています。
スキージで圧力をかけると、必要な部分だけインクがメッシュを通過し、容器へ印刷される仕組みです。
シルクスクリーン印刷の版はどう作られる?
実際のシルク印刷では、そのデザインに合わせて毎回版を作成します。
版制作の基本工程
① 透明フィルムへデザインを印刷
まず、ロゴや文字データを透明フィルムへ黒インクで印刷します。
② スクリーンに乳剤を塗布
メッシュ面に感光性の乳剤(光で硬化する材料)を塗ります。
③ 紫外線で焼き付ける
フィルムを重ね、紫外線を当てます。
④ 不要部分を洗い流す
光が当たらなかった部分だけ乳剤が溶けるため、水洗いするとインクが通る穴ができます。
⑤ 乾燥して完成
乾燥後、シルク印刷用の版として使用されます。
この版の精度によって、印刷品質も大きく変わるため、細かなロゴや文字ほど繊細な技術が重要になります。
化粧品容器でシルク印刷がよく使われる理由
①発色が良く高級感を出しやすい
シルクスクリーン印刷はインクの存在感が出やすく、ロゴや文字をはっきり表現できます。
多少凹凸感が出るため、高級感を出しやすいのが特徴です。
ブランドイメージを重視する化粧品では、見た目の印象が重要になるため、多く採用されています。
②小ロットにも対応しやすい
デザインや仕様によっては、小ロット対応がしやすい点も特徴です。
ラベルと比較しても容器と一体感のある仕上がりになりやすく、小ロット対応ができながらも、
リッチな印象を演出しやすい傾向があります。
③幅広い素材に対応できる
シルク印刷は、
- PET
- PE
- PP
- ガラス
など、さまざまな材質に対応可能です。
化粧品容器は素材が多岐にわたるため、対応範囲の広さは大きなメリットになります。
シルクスクリーン印刷のデメリット
一方で、注意点もあります。
多色印刷はコストが上がりやすい
シルクスクリーン印刷は、色ごとに版が必要になるため、色数が増えると工程も増えます。
そのため、フルカラー表現にはあまり向いていない印刷方法とも言えます。
細かすぎるデザインは再現が難しい場合がある
非常に細い線や小さな文字は、容器形状や素材によって再現性に制約が出ることがあります。
場合によっては、文字が擦れたり、潰れたりする場合があります。
特に、小さく配置されがちなロゴマークには注意が必要です。
【関連記事】化粧品容器デザインの失敗例|OEMでよくある注意点
シルクスクリーン印刷を検討する前に
実際の量産では、
・デザインは再現できるか
・曲面にどこまで印刷できるか
・印刷ズレのリスクはないか
など、事前確認が非常に重要になります。
特に化粧品容器では、見た目の印象がブランド価値にも直結します。
そのため、デザイン完成後ではなく、容器選定の段階から相談することで、よりスムーズに進めやすくなります。
シルクスクリーン印刷は化粧品容器で定番の加飾方法
シルクスクリーン印刷とは、版を使ってインクを転写する印刷方法です。
・発色が良い
・高級感を演出しやすい
・曲面ボトルにも対応しやすい
といった特徴から、化粧品容器で広く採用されています。
一方で、容器形状や材質によって注意点もあるため、加飾方法を含めた事前検討が重要です。
株式会社宮本では、容器選定から加飾仕様まで、用途やブランドイメージに合わせたご提案を行っています。
化粧品容器への印刷をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
【✒スタッフのあとがき✒】
今日も一日お疲れ様です。デザイン管理の原です。
先日、いつもお世話になっている印刷工場様に伺って、シルクスクリーンの版を作る様子を見学させてもらいました。
私たちにとって身近な印刷といえば、家庭やオフィスで使うインクジェットプリンターを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。そのため、シルク印刷は少しイメージしにくいかもしれませんが、実はかなりの作業を手で行っています。
インクジェットプリンターであれば、文字を間違えてもパソコン上で修正し、すぐに再出力できます。
しかし、シルクスクリーン印刷はそう簡単ではなく、一度版を製作した後に文字の修正が発生すると、
たとえ一文字だけの変更であっても、基本的には版を作り直す必要があります。。。
版をつくるにも、版枠にメッシュを張り、デザインを印刷したポジフィルムを作成し、
それを版に焼き付けて現像することで、ようやく印刷用の版が完成します。
その後、完成した版を印刷工場へ運び、容器をセットして印刷を行い、はじめて製品として仕上がります…!
普段何気なく目にしているシルク印刷ですが、その裏側では多くの工程とたくさんの人の手が関わっています。。ボトルに刷られている文字を目にした時には、ちょっぴり想いを馳せてもらえると嬉しいです!
CALENDER
RECENT POST
-
シルクスクリーン印刷とは?化粧品容器で使われる特徴やメリットを解説
-
フロスト加工とは?化粧品容器で使われる特徴やメリットを解説
-
ハンドクリーム容器の選び方|使いやすさ・中身・販売シーンから考える
-
スパチュラとは?化粧品で使われる役割やメリットをわかりやすく解説
-
容器印刷におけるバーコード作成の注意ポイント
-
キャップ側面のギザギザの役割とメリットを解説【ローレット(レット)とは?】
-
容器のパーティングラインとは?印刷への影響と設計時の注意点を解説
-
プラマークとは?表示義務・サイズ基準・化粧品容器のルールを解説
-
ナフサとは?化粧品容器の価格が上がる理由をわかりやすく解説
-
化粧品容器に高級感を出す加飾まとめ【蒸着・金冠・ホットスタンプ・泥金印刷】
CATEGORY
ARCHIVE
- 2026年6月(1)
- 2026年5月(4)
- 2026年4月(2)
- 2026年3月(6)
- 2026年2月(5)
- 2026年1月(11)
- 2025年12月(8)
- 2025年10月(2)
- 2025年9月(1)
- 2025年4月(1)
- 2024年9月(3)
- 2024年8月(1)
- 2024年7月(2)
- 2024年6月(9)
- 2024年5月(3)
- 2024年4月(5)
- 2024年3月(3)
- 2024年2月(3)
- 2024年1月(5)
- 2023年12月(3)
- 2022年7月(1)
- 2022年6月(1)
- 2022年5月(1)
- 2022年4月(1)
- 2022年3月(1)
- 2022年2月(1)
- 2022年1月(1)
- 2021年12月(1)
- 2021年11月(1)
- 2021年10月(1)
- 2021年9月(1)
- 2021年6月(1)
- 2021年5月(1)











